2006年09月15日

シロのはなし

シロは、私が物心つくか、つかないかの頃に、祖父の家に貰われてきた犬です。
私がイヌ好きになったのは、今思えば、人生で初めて一緒に遊んだ犬、シロのおかげかも知れません。
名前はシロでも、茶色の和犬雑種でした。先代の犬が真っ白で「シロ」だったので、次の犬をもらったときに「名前を考えるのメンドくさいから、またシロでええわ」と祖父は言っていました。
その頃の田舎では、犬の名前といえば、ポチ、チビ、シロ、クロ、コロ、なんてせいぜいそんなものでした。
そういえば、近所にいた秋田犬は、ちっとも小さくないのに「チビ」と呼ばれていましたっけ。

IMGP0159.JPG

シロは変わった犬でした。
その頃、祖父の家にあったママチャリが何より大好きでした。

生まれたてのヒヨコに電池で動くおもちゃを見せると、親だと勘違いしてしまう「すり込み」というのがありますが、シロはまさしくその自転車にすり込みが入っていたのです。
祖父が自転車に乗って出かけると、どこまでも付いて行き、雨が降ろうが、雷が鳴ろうが、留めた場所で何時間でも自転車に寄り添っているのを見た人が「こんな忠犬、見たことない!」とビックリしたそうですが、実は祖父を待っていたのではなくて、自転車が好きなだけのことだったのです。
小学3年生になり、やっとママチャリにも足が届くようになった私が、夏休みに帰省した際、その自転車に乗って、カブトムシを獲りに近所のミカン山へ出かけたときも、もうその頃は足腰がやや弱っていたシロでしたが、やっぱり付いてきては、自転車のそばで座っていました。

車が滅多に通らないような田舎のことなので、終生、鎖で繋がれることなくフリーだったシロが、ある日、突然姿を消しました。
自分の死期を悟ったのでしょう、2日後にかつて一緒にカブトムシを獲りに行ったミカン山で発見されたときには、安らかな顔で眠るように息絶えていました。

いまごろは天国で、大好きだったあの自転車に寄り添っているのでしょうか。

ニックネーム 空 at 07:06| Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんかすごいいい話なんだけど・・・
やっぱ関西人の話には絶対笑いが必要?
”おじいちゃんを待ってたわけではなくて自転車を待っていた”と言うところで”ぷっ”と吹き出してしまいましよ。
Posted by キャッシュのマミー at 2006年09月15日 07:34
古き良き時代のわんこの姿ですね。
大好きなミカン山で天寿をまっとうできたシロは幸せ者ですね。
Posted by bun at 2006年09月15日 07:53
昔のワンコは 死期を感じるといなくなって 隠れて亡くなるってよく 聞きましたね。
動物を可愛がり 物を大切にしていた時代のワンコはいつも
楽しくいろんな人と接してた。
なんか 遠い昔のようですね。
Posted by り〜か〜 at 2006年09月15日 11:18
凄い良いワンコのお話。。。昔は本当に車が少なくてワンコにとっては危険が少ない時代でしたね。。
Posted by しーちゃんママ、パパ at 2006年09月15日 14:42
最近うちのコが、勝手に発言しております。
花ちゃんと仲良くなろうってしてるのか?
それにしても、ほのぼのする話ですね。
最近いやな話が多かったから癒されました。。。 
Posted by kei at 2006年09月15日 15:50
キャッシュのマミーへ
スカイプ、インストールしたか?

bun&keiさんへ
お腹大丈夫?外で遊んだら仲良くできるかもね?

り〜か〜さんへ
ホント、昭和40年代のことですが、遠い昔のようです。


しーちゃんママ、パパさんへ
こないだはど〜も。
久しぶりの夜更かしで、次の日は爆睡してました。
Posted by 空 at 2006年09月19日 07:01